オープンソースな医療情報

医療難民救済の為、主にオープンソースな医療の情報公開しています。リンクフリーです。

シンドラー博士の6つのチェックリスト

シンドラー先生は、心療内科黎明期の名医と言われた、主に心身医学の観点から治療にあたっていた先生です。先生は臨床経験や大学の研究などから、身体の病気の半分は心因性によるものと主張されています。という事は純粋な精神疾患も合わせると、全疾患の大半が心が原因で起きるという事になります。それほど、重要な心の問題ですが、現代人では、せいぜい、医師に「ストレスでしょうね」と言われるだけで、具体的な対処法はもちろん、解決策の提示は全く、されないままで終わります。そこで、伝説の名医、シンドラー先生の6大原因のチェックリストを挙げてみます。詳細はシンドラー先生の本をご覧ください。

 

なお、自己チェックだけでなく、親しい人(友人や家族)などにもチェックしてもらうと、より、正確な情報が得られると思います(自分ではわからない事が多いものです)。

 

1.自尊心が欠如していないか(私はダメな人間だと感じる)

2.他人に評価されていないと感じているか

3.他者(家族含む)から愛されていないと感じているか(特に家族は大きい)

4.不安感があるか(経済的なことや健康や身内のなど)

5.創造的な活動をしていない(些細な事で構わない)

6.新しい体験をしていない(マンネリズムな生活の毎日)

 

内容がかぶっている部分もあると思いますが、一応、原著の通り、6つを挙げておきます。

 

なお、これら全てに問題の無い人はいないと思います。問題は程度なんです。

病気になるほどかどうか。また、こういった状況にならざるを得ない人でも、病気になる人とならない人がいます。その違いをシンドラー博士は精神の成熟度によると説明しています。しかし、それは教育が問題であり、どんな人も精神の成熟について、学ぶ機会がない社会であるからとしています。

 

PTSDのような衝撃的な事があって、病気になるケースは心身症であると、医師もすぐに判断しますし、自身もわかりやすいと思います。しかし、1回、1回はダメージの少ない精神的な疲労でも、何度も長期的に繰り返されることで、心因性の病気になっているとは、専門家も自身も周囲の人も気づきにくいのです。それが医療難民を生む、大きな原因となっていると思います。

 

私も臨床上、よく、「なぜ、こんな症状になるのですか?」と聞かれます。

そんな時、本当は心因性だろうなぁと強く、推測されるケースでも、直接、

指摘する事はありません。人間は本質を突かれると、本能的に否定したくなるからです。そのため、まず、自己チェック。次に心許せる人にもチェックしてもらいましょう。

 

 

「こころ」と「身体」の法則―伝説的名医シンドラーが遺した知恵

「こころ」と「身体」の法則―伝説的名医シンドラーが遺した知恵

 

 

2万人を記念して、初心に戻る

ブログ来訪者が、2万人を達成しました。有名芸能人なら1日で達成できる数だと思いますが、この地味な内容でよく、これだけの方が来られたものだと思いました。そこで、初心に戻って、本ブログの趣旨とその対策を書いてみたいと思います。

 

1.趣旨

 

医療難民を減らす事と、国家財政難の最大の要因である医療費を減らす事です。

 

a.財政難について

 

医療費の大半が法定高齢者(65歳以上)の日和見整形外科疾患です。

要するに通常の腰が痛い、膝が痛い、肩が痛いなどの、命にかかわらないけど、

日常生活で苦痛があり、また、根治が難しい疾患です。

実際の医療現場での対処法としては、湿布、電気(低周波治療)などで終わりです。場合によっては痛みどめの飲み薬や注射、そして、手術です。

どれも芳しいほどの成績はあがっていないようです。

 

これらの多くは、生活習慣で、身体をメンテナンスするという意識が無いから起こるものです。歳をとると、痛みがあれば、病院で専門家に治してもらうのが当たり前という間違った意識が刷り込まれているからです。毎日の生活習慣で作られるものですから、ちょっと病院へ行って湿布をもらってきて、貼る程度で良くなるわけがありません。

 

1回で使われる金額は大したものではありませんが、述べ人数が膨大なので、日々、巨額の税金が使われています。医療費と介護費は合わせて、年間50兆円くらいと言われていますが、これは国の税収の全てとほぼ同じ額です。

つまり、後は全て借金(国債)でまかなっているわけです。あと、何年、こんな状態が続けられるでしょうか?別に贅沢をしているわけではないと当事者達は皆、思っています。むしろ、歳を取れば、仕方がない事じゃないかと思っています。そのため、減らす意識は全く、ありません。

 

本当は大幅に減らせます。消費税を上げる必要はあります(過去の借金返済の為)ですが、想定されている、現状の制度を維持するには、消費税は30%は必要説は、否定出来ると思います。答えは簡単です。生活習慣を改善して、メンテナンスする意識を持てばよいのです。それで、多くは解決します。その方法はこのブログにたくさん、載せていますし、検索すれば他に多くの情報が得られると思います。あとは自分に合う方法を試しながら、実践していくだけです。時間がかかる場合もあるでしょうが、大半の人は病院へ通うばかりの日々がばからしく思えてくるでしょう。そして、子供、孫の世代がそれで、救われるのです。

国会議員の定数削減や歳費削減なんて、必要ですが、焼石に水です。それに減らしすぎると、別の問題も出てきます(人数が減ると意見の偏りが生じやすく、悪法も成立しやすい)。

本当に火の車を消火しようと思えば、最も大きな火の元を鎮火するしかありません。それは医療費であり、介護費です。今、60代〜70代前半くらいなら間に合います。80代以上の方でもやる気と状態によっては改善可能な人もいると思います。

 

b.医療難民について

 

いわゆる難病と言われる疾患の人の対策です。これは、合法であること、倫理上の問題がない事、コストパフォーマンスが現実的であることなどの条件がクリアできれば、

 

「手段を思想で選ばない事」

 

が重要です。西洋医学以外信じないとか、玄米以外は食べないとか、思想信念で治療手段を選ばない事です。思想信念は自由です。しかし、身体は本人の思想とは無関係に治ったりするものです。一般にいう、信じているから治るというのは、ウソです。プラシーボだって、積極的に信じているから働くというメカニズムではありません。だとすれば、信仰治療の成功率はもっと高くて良いはずですし、多くの人は西洋医学信仰を持っているわけですから、それももっと高い治癒率であるはずでしょう。身体には個性があり、どういった治療法で治るのか、その時の身体が求める方法が最も治りやすいのです。頭で判断した治療法ではなかなか、結果が出ないのはそのせいです。

 

しかし、具体的にどうすればよいのか?がなかなか、わからないという人が多いと思います。そこで、まず、土台をしっかりさせておく為に以下をお勧めします。

 

1.認知行動療法

認知の歪みがまず、医療選択のミスを生みます。また、病気の原因を作る事も多いでしょう。そして、予防医学の意味でも大きな土台となると思います。いきなり専門家のもとを訊ねるのも良いですが、本などで、基礎的な事を知ることから始めましょう。

 

2.操体自彊術をする

 

二大運動療法(操体は本当は感覚療法)のどちらか、出来れば両方を体験してみてください。要は自分の身体を感覚的に知るという作業です。脳は身体の状態を常に隅々まで把握しているわけではないようで、身体を動かしたり、触ったりすることで、どこにどんな感覚(痛いとか、気持ちよいとか、痒いとか)があるのか、わかると、その情報を基に、元の健康な体のバランスへ戻そうと働くようです。鍼灸や指圧の治癒原理の一つではないかと言われています。しかし、指圧でもマッサージでも自分で出来る部分は限られていますから、そこで、操体自彊術をしてみると良いと思います。

 

3.食事は無理なく、正しいものを

 

お薦めは幕内式です。やたら、極端な本が多いのですが、極端な食事で治る人はほんの、わずかです。でも、食事は命の元ですから、無視するわけにはいきません。そこで、無理なく続けられる内容にして、短期間は、プチ断食などを慎重に試みるのは良いかと思います。それでも、断食などは可能な限り、専門機関で行うべきです。

また、最近、ようやく基礎研究で注目されている(現場では相変わらず、ほぼ無視)、腸内細菌を考慮した食事というものも必要だと思います。お薦めは、手作り味噌や手作り酵素です。ヨーグルトは日本人に合う人は少ないと思います。どうしてもヨーグルトが良い人は、ロシアのコーカサス地方ケフィアの種菌を直輸入しましょう。ちなみに日本で市販されているのは、単に酵母菌と乳酸菌の乾燥タネが入っているだけで、全然、効果はありません。ケフィアは確かに酵母菌と乳酸菌の複合された菌叢で出来ていますが、なぜか、人工的に作ったものでは、全く、効果が違うのです。

 

以上、心、運動、食とベースをまず、しっかりと固めて、それから、信頼できる専門家のもとを訪ねてみるとよいと思います。もちろん、病気の種類も様々ですし、個人の置かれた環境も様々でしょうから、上記の方法、全てを取れない人もいるでしょう。その時は、出来ることから始めてください。

それと、検査と必要な対処療法は受けるべき(対処療法全否定は極端です)ですから、西洋医学も否定しないでください。残念ながら、医師は自然療法を否定しがちですし、自然療法の専門家は極端かつ玉石混合です。医療は道具であり、手段に過ぎません。目的(健康になること)を第一に考えて、正しい専門家を見極めてください。信念や思想を貫くことを優先したり、手段にふりまわされたりと、多くの人が医療難民となっている原因はソコにあります。

世界一高い買い物をするつもりで、判断すれば、自ずと、見極められるようになります。

 

ぜひ、柔軟な発想で、目的は何か?という考えにたって、行動してください。そうすれば治る確率は上がると思います。

オープンソースな治療法 その34(カウンターストレイン)

カウンターストレインは西洋の骨格矯正術の一つである、
オステオパシーのテクニックの一つです。


やり方

1.身体の痛いところから、圧痛点(押して痛い点)を見つける。 
(圧痛点は操体の動診をしてみて、痛かった方から、推察するとわかりやすい。
例えば、腰が痛い時に、後屈して痛い場合は、背中側に圧痛点があるのが通常。)

2.その圧痛点の痛みが消失もしくは減少するような、楽な姿勢、出来れば、気持ちがいい姿勢を探す。

3.その姿勢を脱力しながら保持し、90秒以上、じっとしている(椅子、壁、ザブトンなどをうまく、利用する)。

4.それから、少しずつ、ゆっくりと、元の姿勢に戻す。

5.圧痛点が減少、消失していたら、成功。



これらを1日、朝と晩に繰り返していくと、うまくいけば自分で痛みの治療が出来ます。通常、圧痛点は、移動していきます。それは実は移動しているのではなく、人間の脳が最も感じている部分が取れると、次に感じる部分へ焦点が移行するからです。当初から何か所も痛いところはあるわけです(ただ、一度に多くは感じにくいようになっているだけ)。もし、複数、痛い個所がある場合、最も痛いところから始めるか、どれか一つをやってみて、他の痛みも減少するか、調べてみると、関連がわかります。

 

ただし、痛みも様々な原因で起こります。その時に痛みが取れてもすぐにぶり返すようでは、内臓の問題など、他の原因が隠れているケースもありえますので、
病院で検査して、特に異常はないのに痛いとか、純粋に運動器の疾患である場合
などにお試しください。

とりあえず、痛い個所を単に揉むだけとか、湿布を貼るだけよりもずっと、効果はあります(もちろん、個人差あり)。

 

なお、オステオパシーは日本の整体系の施術にも大きな影響を与えましたので、整体と銘打った施術と似たようなテクニックがたくさん、あります。

オープンソースな治療法 その33(プラシーボ)

プラシーボというのは、偽薬という意味で、プラシーボ効果とは、要は

 

「イワシの頭も信心」

 

という、通常は否定的な意味で使われます。薬の開発は、二重盲検法のチェックをしますが、これは見た目がソックリの砂糖で出来たものと、本当の薬との2種類を用意して、

 

飲む人もどちらが本物か知らない

 

渡す人も知らない

 

という二重の条件をつけてやる事で、人間の持っている思い込みで治ってしまう現象を除いた、本当の薬理効果を調べるための検査です。ただ、これは製薬会社の人から聞いた話で、きちんとした統計データを知っているわけではないのですが、

 

ほとんど、大きな差は出ない

 

んだそうです。それくらい、人間の思いによる、作用が強いとも言えます。

実は逆にこのプラシーボ効果を利用して、治療法そのものにしようという試みは

大昔から伝統的にされているようです。有名なのが、麦粒腫(ものもらい)のおまじないでしょう。これは各地方でやり方が違うところを見ても、やり方そのものに何らかの意味があると考えるよりも、プラシーボ効果を発動させるきっかけとしての、手段と考えた方が自然だと思います。

 

もっとも、呪術的な医療のすべてがプラシーボであると主張しているのではありません。ここで、大切な事は、プラシ-ボを否定的にとらえるよりも、有効な治療法の一つとして、利用すればよいのは?という提案なのです。実際、アンドリューワイル医師も医師のすべき事として、プラシーボを大いに活用すべき事である旨の発言をしています。残念ながら、偏った、科学信仰者(科学は私も肯定です。偏った科学信仰に問題があると言っているだけです)は自然療法の効果を

 

「そんなもの、プラシーボ効果といってね...」

 

といったような話をする人が多いようです。また、ワイル先生が言うようにあらゆる医療行為にはプラシーボ効果が付随します。西洋医学でも、信頼している医師が処置してくれたと思うと、効果は上がるでしょうし、何より、西洋医学は多数派ですから、数の論理で、なんとなく、安心感をもたらします。

 

有名な話では、風邪です。風邪はウィルス疾患であると主張しているのに、ウィルスには絶対に効かない、抗生物質を投与されるのが通常の臨床現場です。でも、治る人が多いんです。これこそ、プラシーボでしょう。

 

それにプラシーボだと否定的に言う人に聞いてみてください。

プラシーボの原理はなんでしょうか?と。わからないのです。わからないものをわからないもので、無理やり説明しようとしているだけなのです。正直にわからないと言えばよいだけなのに、もっともらしい専門用語を作って、もっともらしく見える説明をしているだけに過ぎないのです。

 

ただし、西洋医学だけの問題ではありません。自然療法でも、プラシーボ効果を利用して、高い金銭を要求する人も多く、います。また、プラシーボ効果は常に働いてくれるわけではありません。

 

あくまで、プラシーボはプラシーボと自覚したうえで自主的に試すというスタンスが良いと思います。

オープンソースではないけど、知ってほしい治療法 その4 (西洋医学)

西洋医学は専門的で、かつ、日進月歩なので、素人がとても理解できるものではないと、多くの人は考えていると思います。実際、専門医ですら、最新の薬の知識などは乏しく、先日も、こんな事がありました。

 

私自身がインフルエンザになったのです。ワクチンはあまり打たない主義なので、今年も受けていませんでした。ところが、30年ぶりに罹患してしまったのです。感染症でしかも、飛沫感染ですから、他人に感染させやすい為、自然療法を待つよりも、いち早く、ここは病院へ行くべきと判断して、発熱とほぼ同時に診察を受けにいきました。すると、香港A型。すぐに新薬であるイナビルという吸入薬が投与されました。

 

ところが、3日3晩、熱が乱高下して、最高体温は39度台のまま。3日間で効かない場合は再受診するのが通常である為、やむをえず、呼吸内科医がいる、病院へ行くと、

 

「5日間はしょうがないですね。解熱剤だけを出しておきましょう。」とだけ。

 

体温の乱高下(数秒間で3度も変わるほど)の原因は何でしょうか?と聞いたら、どんなに、矛盾点を指摘しても、この専門医は「体温計の測り方が悪いから」を譲りませんでした。

もし、純粋に測り方が悪いとしたら、普段の平熱も同様の確率で乱高下するでしょうし、インフルエンザに限らず、発熱する疾患はすべて、そうなるはずです。

それを指摘したら、逆キレされました。

つまり、患者は黙って指示にしたがえ主義なのです。後でネットで検索すると、同じような症状の人がかなり、いる事がわかりました。イナビルは副作用が少ない新薬で、タミフルなどと違い、1回の投与で済みますが、まだ臨床データがそれほど、そろっていないわけです。まして、タミフルを服用した中学生の異常行動も未だに因果関係がわかっていません。そうです、この医師は

 

「わかりません」

 

をくだらないプライドで言えなかったのです。ちなみに別の医師に聞いたら、素直に、そういう症状が出る人もいるようですと認めていました。

 

今回は私自身、特に免疫が低下するような持病もありませんし、比較的早く治る事が出来ましたので、何の損害もありませんでしたが、私のように、医師に疑問をぶつけても、ただ、必死で抑え込もうと、フタをするような愚かな専門家に出会った場合、弱い立場の人や気の弱い人なら、医療犠牲者になってしまう可能性が高いのです。

 

インフルエンザに限りませんが、感染症であまりに高熱が続く場合、脳にダメージがいったり、肺炎の危険性もあります。また、新薬はたまに、ひどい副作用を伴う場合があります。専門家との付き合い方には十分、注意しなければなりません。

 

ここはポイントだけ列挙しておきます。

 

1.専門家だから、正しい知識を持っているとは限らないので、セカンドオピニオンはした方が良い。

2.素人だからわからないと言わずに最低限の事はネットなどで調べてみた方が良い。

3.医師には説明義務があります。それを放棄するような医師の元には行くべきではありません。

4.普段から、最低限の医学知識は身に着けておくべきです。特に自己責任を問えないお子様がよくかかる疾患やご自分の持病などについてだけで構わないと思います。子供のころの親の対応次第で、その子の一生の問題になる場合が少なくありません。特に風邪については、極端な対応はさけるべきで、軽いうちから、直ぐに病院に行って、薬漬けにしてしまっては、せっかくの自然反応が台無しになりますし、自然療法に拘りすぎると、最悪、命を落としかねませんし、他人に感染させる社会的な責任の問題にも発展します。バランスよく、対応しましょう。

5.もし、難病に既にかかっている場合は西洋医学の長所、短所をよく、知りましょう。また、医師個人の対応の差がかなり、分かれます。病院なんてどこも同じだとは限りません。ただ、勤務医と開業医では大きな差が出ます。というのも、勤務医は経営側の方針に逆らう事は絶対に出来ない短所があります。しかし、開業医は経営者でもありますので、どうしてもサイフを優先しないといけない立場でもあります。そういった、患者とは無関係な事情を医療従事者は抱えているのです。医療もしょせん、産業であるという、当たり前のことを患者サイドも医療側も、どこか、忘れているのです。しっかり、現実を見据えて、正しい判断をしてください。

とにかく、専門的だからと逃げたら終わりだと思ってください。専門的だからこそ、

優れた専門家を見る目を養ってください。

 

オープンソースな治療法 その32(チベット体操)

元々、西洋の軍人がチベットで習得したヨガのアーサナのようなものを母国に持ち帰ってから世界中に広まったもので、チベット人は別にチベット体操なんて、よんでません。また、ヨガのアーサナでもそうなのですが、これは瞑想の為の準備運動のようなスタンスです。ヨガとは一体(宇宙と)という意味で、要するに悟りを開くのが目的の宗教的なものです。その中で実際に成功された人が、かの仏陀という事になります。

 

アーサナは、長時間の瞑想に耐えるだけの身体づくりの為に考案されたものとされています。もっとも、流派によっては、アーサナをメインにした流派もあり、日本に普及する頃には、アーサナがイコール、ヨガという、カレーと同様にかなり、歪曲して入ってしまいました。でも、ヨーロッパ風のカレーも美味しいとインド人もいうそうです。寿司でも、海外考案の新しい寿司があるそうですし、文化の融合や変容は否定すべきではないでしょう。ただし、源流はしっかり、つかんでおきたいものです。

 

チベット体操チベット僧侶たちが長時間の瞑想をする為に事前に身体を整え、チャクラを活性化し、より、深い瞑想に入って、宗教的に目覚める為に用意されたものです。それを、宗教的意義を完全に切り離して、純粋に若返る体操として、今は普及しています。ただし、病気を治すレベルで言えば、これはかなり、個人差があると思います。

 

チベット体操はなぜか、紹介者によって、微妙に異なるのですが、5つの体操で構成されています。どれも、チャクラを刺激して、活性化する事を目的にしています。チャクラは宇宙からプラーナ(気)を取り込んで、全身にめぐらす為の巨大なツボのようなものです。なぜか、中医学ではほかのツボと同様の扱いをされています。チャクラは回転していて、開いたり、閉じたりするとも言われています。病気の人でチャクラの不活性が原因の人には効く可能性があります。

 

ただし、これは本当に徐々に徐々に、やっていかないと、逆に身体を壊します。

特に高齢者がやるには、かなり、キツイと思います。こうなると、現代日本人には、

準備体操の為の準備体操が必要になってきそうです。ちなみに本当に若返るかどうかですが、それは....色の呼吸同様、物凄い個人差があると思います。

 

 

5つのチベット体操──若さの泉・決定版

5つのチベット体操──若さの泉・決定版

 

 

オープンソースではないけど、知ってほしい治療法 その3 (鍼灸)

鍼灸と言いますと、皆さん、東洋医学だと思っておられると思います。

実際は鍼灸鍼灸師の数だけ、方法があると言ってよいほど、種々様々です。

西洋医学的な理論(リンパ、血管、神経走行など)で、ツボ(経穴)を無視する流派もありますし、経絡やツボは認めても、処置が電気的な処置(イオンパンピングと言います)であったり、中国の古典に精通し、主に脈診を中心とした、まさに東洋医学の王道を行く方法で処置する流派もあります。中国に留学して、中国鍼で処置する人もいます。

 

刺激方法も様々で、刺激の強い順番から

 

1.中国鍼で強い刺激を与える方法

2.日本鍼の細い鍼で、軽い刺激を与える方法

3.刺さないで、金属棒を当てるだけの方法(接触鍼と言います)

4.ツボに何かを貼る流派(色のついた布など)->これは鍼灸とは言えませんが、考え方は鍼灸の考え方です。ツボに文字を書くという人もいます。

 

一番、多いのは、2だと思います。方法としての分類は専門的に説明しても、わからないと思いますので、要するに受ける人の知りたい事として、

 

痛いのか?

治るのか?

どれくらい、通わないといけないのか?

 

などだと思います。痛いかどうかは、個人の感覚によるのですが、やはり、流派や個人の方法によります。ただ、本当に不思議なのですが、物理的な刺激量が多いほど、効果が高いわけではありませんし、かといって、低刺激の方が効くというわけでもないのです。本当に、患者側の体質(漢方薬でいう、証)で決まるんです。だから、上記の疑問点3つとも、実は患者側次第なんです。普通は、鍼灸師側の力量で決まると思うでしょう。それもあるにはあるのですが、実際は、患者側のその時の体質にぴったり、合う方法の流派や相性の良い鍼灸師鍼灸師個人との相性もある)がいる鍼灸院に行けば、治る確率が高いという事です。

 

その証拠に、臨床経験豊富なベテランの先生のところで、全く、治らなかった人が免許取り立ての頃の私のところで、スパっと治った事が何度となく、ありました。もちろん、技術的には、私の方がベテラン先生よりも圧倒的に劣るわけですが。手際の悪い私の施術で、良くなったのです。もちろん、逆のケースもありえるでしょう。不思議なんですけど、これは事実です。

 

だから、以前、鍼を受けたけど、ちっとも治らなかったという人は、合わないところに行った為だったのかもしれません。

 

それでは、どうすれば、自分に合う鍼灸院と出会えるか?なんですが、それは、残念ながら、わかりません。こちらもやってみるまで、わかりませんから、一般の方にわかる方法を伝える事はできません。

ただ、一応、一般論的な分類として、

 

鍼灸専門でやっているところの方が治癒率は高い傾向にあるとは思います。鍼灸専門でも、得意、不得意はありますので、どういう患者が多いのか、聞いてみるのも良いと思います。

また、施術前に、治ると断定するところは、大抵、ダメです(神様にしか、事前にはわかりません)。また、医学的に清潔にしているところ(これは感染などの問題で、見た目がオシャレとか、小奇麗とかという意味ではありません)は最低限の基準です。

 

また、鍼灸というと、整形外科疾患(腰痛、膝痛、五十肩など)に特化したイメージがありますが、そんな事は決して、ありません。漢方薬で、骨折が治る場合もありますし、鍼灸で流派を問わず、内臓疾患が治るケースも少なくないのです。

 

中国は広いので、漢方薬の材料が取れる、寒くない地域は比較的、湯液が発達しました。寒い地域では、薬草があまり、取れないので、鍼灸が発達したと言います。その考え自体は同じです。同じ、気の医学です。ですから、疾患によって、使い分けをしていたのではありません。

 

そして、アイスマン(ヨーロッパで発見された古代人の冷凍遺体)の登場で、鍼灸が中国起源説すら、怪しくなってきました。

 

鍼灸の可能性は無限大と言っても過言ではありません。ただし、こういう言葉があるので、紹介しておきます(私が考えたのではなく、どこかのサイトに書いてあったんです)。

 

鍼灸に不可能はない。ただ、鍼灸師に限界があるだけである。」

 

ご参考までに。

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