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代替医療実践ガイド

既に30種類以上、紹介しているのですが、どれを選べばよいかわからないと思います。

そこで、ちょっとした選択のヒントを書いてみたいと思います。

 

1.原則、特定の病名、症状に効くという治療法は存在しない。

 

代替医療は実践する人の自然治癒力を向上させて、自身の力で治すものです。

その為、特定の症状にだけ、ピンポイントに対処するという方法はありません。

複数の病気や症状を持っている人は、どういう順番でよくなるのかも、すべて、

自身の身体(心身)が決める事なので、予め、予想をすることは出来ません。

よく、これって、何に効くの?という質問を受けますが、代替医療の大半は何に効くのではなく、誰に効くのかを問題視します。ある人には劇的に効いても、同じ病名、程度の人でも、別の人には全然、効果がないという事が普通に起こります。

 

病名、症状ではなく、個人との相性で決まるのが代替医療です。次にその点を詳しく、説明します。

 

2.個人の体質、相性で治癒する、しないが決まる

 

特定の症状、病気に無関係である以上、判断の決めてはこれしか、ありません。

ただ、体質は変化していきますから、一生、同じではありません。そのため、過去にAという治療法が劇的に効いたからといって、また別の病気になったときに同じようにAが効くとも限りません。その時、その時の身体(心身)が求める、治療法こそが、一番、効果がある治療法です。体質、相性、時期という、3つのポイントがあるという事です。

 

3.効いているかどうかの目安は筋肉や皮膚などの運動系の変化

 

究極は試してみるしか、ありません。しかし、多くの治療法は効果を自覚したり、病院の検査で変化がみられるまで、時間がかかります(数週間〜数年)。そのため、自分が試している治療法が本当に効果があるのかを知る目安が必要になります。それは

 

筋肉が柔軟かつ、弾力のある状態へと変化していく

 

という事です。これをプロは筋力反射テストという方法で調べていくのですが、一般の人は、簡単なストレッチを使って、柔軟性を調べるのが良いと思います。物理療法ではない、食事療法のような方法であっても、ちゃんと、筋肉は変化します。漢方薬などでも、ちゃんとした漢方医に処方されたものだと、大抵は、手に漢方薬を持つだけで、ストレッチがしやすくなるのがわかります。ただし、これは目安です。プロが使えば、精度は高いのですが、それでも、絶対視はしません。やはり、現代医学の検査としっかり、対比させて、継続するかどうかを決めてください。

 

また、スポーツをしている人は柔軟性だけでは判断できない場合もあります。無理なストレッチを続けている場合、関節の靭帯や腱などが不自然に伸びきっている為、筋肉自体の変化がわかりにくいからです。そういう方は握力を計測すれば、目安になりますが、個人的には操体をマスターする事をお勧めします。

 

3.瞑眩について

 

代替医療に限りませんが、自然治癒力を増進させることで治癒する方法は、どのような方法でも、瞑眩という、一過性の不快症状を伴います。一過性なので、経過すれば、症状が好転していきますので、好転反応とも呼ばれています。ただ、厄介なのは、

 

好転反応自体は効いている証拠なので、喜ばしい反面、それが好転反応だとわかるのは終わって、実際に好転して、初めてわかる事です。その為、実践者はプロでも、結構、不安になるときがあります。何せ、どのような症状が出るか、予め、決まっていませんし、一過性といっても、長い時は数か月にわたって出る場合もあります(普通は半日か長くて、数日間です)。ひょっとしたら、元々の症状が悪化していたり、別の病気に罹患しているのに、好転反応だから大丈夫だと思って、医療機関に行く機会を逃してしまってはいけません。

 

そこで、

 

1.症状が非常に強い

2.短期間で終わらない

3.不安を感じる

 

場合は迷わず、病院に行って、検査を受けましょう。ただし、医師の大半は代替医療を否定する立場の人が多いので、そんなものはすぐにやめなさいと言われるのがオチですので、その点、十分、認識した上で診察を受けましょう。また、厄介なのは、瞑眩が出ているとき、本当に検査上も悪化している場合もあります。たとえば、高血圧の人は一時的にもっと血圧が上昇したりする場合がありますし、痔核を持っている人が出血がひどくなったりする場合があります(あくまで、個人によって、その時、その時で違う)。ちょうどその時に検査を受けると、当然、瞑眩ではなく、悪化したのだと、医師はもちろん、実践者自身も思うでしょう。この点も代替医療が普及しにくい点の一つです。

 

4.無理せずに徐々に始めましょう

 

代替医療を試す人の多くは、健康雑誌を読んで、ピンポイントにお手軽で即効性のある方法を試しては効かないを繰り返す人です。そういう方法が最も無意味な方法です。本気で取り組むのなら、長期的視野にたって、真剣にじっくりと取り組むつもりで始めないと、効果を感じる事はまず、ないと思ってよいです。そのため、焦らずにゆっくりと、実践する事です。また、効果が出始めた時にこそ、早く治したいからと無理な事をするのは絶対に厳禁です。難病、慢性疾患を治すには、何度も瞑眩を経験しながら、徐々に徐々に、身体を整えていくのが普通です。前述したように瞑眩も強く出すぎると、危険な場合もあります(高血圧など特に)。

 

5.現代医学と併用しましょう

 

もし、効果が出たとしても、いきなり、病院の薬を辞めるなど、素人判断は絶対にしないでください。残念ながら代替医療に好意的な医師は少ないのですが、それでも、健康になってきている患者に、通常はいつまでも同じ薬の同量の投薬は出来ないのですから、検査結果と自覚症状が好転した時に、医師に減薬してもらうように、言いましょう。それでも、

 

「いや、これは一生、飲む薬だ」

 

という、話し合いに応じない態度に出られたら、さっさと医療機関を変えましょう。医師の許可なく、薬を辞めたり、西洋医学の治療を辞めるのは絶対にしてはいけませんが、一人の医師の言うがままにする必要はありません。選ぶ権利を持っているは患者です。きちんと、説明をしてくれたり、こちらの言い分を聞いてくれる医師を選ぶべきです。できれば、代替医療に理解のある医療機関に行く方が良いです。ただし、医師も人間です。いい加減な人もいれば、まともな人もいます。信頼できる人物かどうかをしっかり、見極めてください。医療の事など、わからないからと、逃げずに、他の職業同様、最低限、自分で調べて、まともな対応がされているのか、チェックすべきです。医療機関とは賢く、付き合わないと、最悪、一生を台無しにされます。

実際、代替医療を始める以前に、自分が良い医療機関を選択しているのかどうかから、始めないといけないケースが多いと思います。良い医師は、自分のわからない分野はきちんと、わからないと正直に話してくれます。自分の思い込みで、簡単に否定しません。西洋医学も代替医療も得意、不得意の分野があります。決して、万能ではありません。要は、うまく、使う事なのです。究極は医療は道具に過ぎません。目的は治る事であり、もっと言えば、人生を有意義に使う為の手段に過ぎないのです。専門家もそのための補助に過ぎません。治す主役は患者自身なのです。依存しても、治してくれません。それは幻想に過ぎないのです。専門家とは適切な距離をもって、接する事です。無視もいけない、依存もいけない。あくまで、主役は自分なのだと認識したうえで、うまく、専門家を利用してください。

 

医師の大半は西洋医学の専門家ですが、代替医療の素人です。その溝を埋めるのは、今の日本では、多くの場合、患者が自分で勉強するしかないのが実情です。そのため、慎重に、確実に事を進めていく必要があります。安易な道はないと思ってください。市販の高い健康食品を飲むだけで治るなんて、まず、ありません。健康雑誌に書かれている、その場限りのお手軽療法で治るなんてこともまず、ありません。

 

ここで紹介している治療法はどれも、本当に効果のある方法ばかりです。しかし、逆を言えば、お手軽で安易な方法は全く、ありません。自分で主体的に取り組もうと思う人しか、やらない方が良いです。

 

大切な事なので、まとめておきます。

 

1.医師、医療機関を無視してはいけません

2.でも、依存しても治りません

3.主役は患者自身だという認識をしっかりもって、正しい専門家を選ぶ目を養いましょう

4.代替医療は自分に合う方法でないと、効果がありません

5.長期的視野にたって、じっくりと取り組みましょう

6.治す事を目的にせずに、自分の人生をよりよくする手段と考えた方がうまくいくケースが多いと思います

 

それでは、あくまで、私的ガイドですので、ご参考までに。

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