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掘り下げシリーズ その1(自彊術)

まだまだ、紹介する治療法、健康法はたくさんあります。しかし、多くを紹介する事がこのブログの目的ではありません。医療難民救済が目的です。それには実践的でなければ意味がありません。去年は一通り、療法を紹介してきましたが、今年はそれも引き続き、行いながら、従来、紹介した療法をもう少し、掘り下げてみたいと思います。参考になさってください。今回は最も、検索率の高いところからということで、自彊術にしたいと思います。

 

なぜ、ラジオ体操にとって替わられたのか?

自彊術の歴史は古く、それも、天才整体師によって、開発された、病気が治るレベルの自己整体法というべきもので、健康維持目的の体操といったレベルを遥かに超越しています。いわば、日本式気功の一種ともいうべきもので、一時は多くの学校で採用され、国民的ブームにもなり、ラジオ体操導入時に

 

「我が国には自彊術があるのに、なぜデンマーク体操(ラジオ体操の原型と呼ばれている)のようなものを導入せなばならないのか?」

 

と議論にもなったと聞きます。そうなんです。そこまで、効果の高い体操をなぜ、より、効果の低い方法へと、わざわざ、移行しなければならなかったのでしょう?残念ながら、政治的背景は知りませんが、実際、実行する側に気持ちに立って、考えてみるとわかる事がいくつか、あるんです。

 

1.辛い。もう、ラジオ体操の比ではありません。それも、通常、難病を治そうという人がするわけなので、半端な辛さではありません。それも難病者は1日、2回する事になっているのですが、実際、そこまで出来る人は、病気なんだけど、体力がある、アスリートみたいな人しか、無理なのではないでしょうか。

2.31種類も覚えるのは結構、大変。

3.寝ころぶ動作があるので、屋外でできない。つまり、場所を選ぶ。それなりの広さも必要になります。

4.音楽が無いので、なんとなく、ノリづらい。->続けにくい。

 

これらは、もっと簡便で、リズミカルなラジオ体操にとって替わられた理由の一つにはなっていると思います。その証拠に、自彊術教室に通っている人の話では、実際に体操をするのは、教室に通って、皆と一緒にする時だけなんです。こんなものは毎日、出来てナンボなのに、教室に通っているという気分的な満足感に終始している人が非常に多いんです。それだったら、DVDを買って、毎日、少しずつ、無理ないレベルで続けていく事の方が遥かに有益です。ありがたい事に自彊術はパターンですから、DVDで結構、実践的な効果が出ます。もちろん、教室があるなら、実際に行って、指導を受ける方が絶対に良いです。でも、それで満足してしまうのなら、教室など、行かない方がよいです。こんな事、1週間に1回、まして、ひどい場合、月に1回なんてペースでやっても、何の効果もありません。自彊術はそれだけの覚悟をもって、しないといけないんです。ただ、きちんと、手順を踏めば、

 

1.比較的楽に、短時間で実行できるようにはなります(私は一応、半年間、毎日、試しました。引っ越しで、出来なくなってしまったのですが)。

2.毎日、出来にくい動作とできやすい動作がある事がわかって、体調管理としても使えます。

3.何より、1度、覚えてしまえば、パターンなので、楽です。考えないで済むというのは、日課として、行う健康法では普通は有利になると思います。

 

という長所も実感します。ただ、一度、中断すると、やっぱり、辛さを感じますね。それに時間もかなり、かかります。いくら、反動を利用してといっても、体力もそれなりに必要です。肝心の効果なのですが、さすがに天才整体家が考えただけあって、骨盤などはする以前よりもずいぶん、矯正されましたし、全身の姿勢が良くなりました。

 

ただ、色々な方にお勧めしましたが、現在も続けている人は皆無です....。月、1回の教室に通いだけ続けている人はいます。もちろん、家ではやっていません(もちろん、健康改善は無し)。

 

同じく、パターン系である真向法なのですが、これは、時間は短くて済みますが、その分、一つ、一つの動作が辛いと思います。動作数も少ないのですが、その分、変化の度合も少ないです。自彊術に比べれば、病気治癒というよりも健康維持的な側面が強いような気がします(あくまで私見)。

 

そして、パターン系全般の弱点があります。それは健康な人間は左右対称という、間違った考えの基に作られているという事です。大抵の骨格矯正系の手技療法もそうなのですが、人間の身体は左右対称とは限りません。その人なりの正常なバランスが取れている状態が健康の範疇という事なので、無理やり、左右対称にしてしまう事が、はたして、健康になるという事なのか?というと、疑問に思うところもあるわけです(だから、私は操体を最も、勧めている)。ただ、概ね、左右対称に持っていくと、健康になる人が多いというのは事実のようです。以上、ご参考までに。

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