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病は悩みから起こる

ここで紹介している健康法はどれも、私自身か、知人、友人など、実際に体験して、効果があったものを厳選しています。だから、どれを実践しても相応の効果があると思います。

 

ただ、効果があったとして、それが根本的な解決となるかというと、これはちょっと、疑問です。というのも、そもそもの原因がはっきりしないので、また、再発したり、別の病気になる可能性があるからです。

 

でも、慢性的な症状の原因というのは、現代医学でも不明なものばかりで、わかっているのは、細かい現象だけなんです(現代医学は原因究明ではなく、現象分析をしているだけ)。たとえば、どこの染色体の異常があるのがわかったとか、脳内ホルモンの分泌異常がある事がわかったとか、体内で起こっている細かい現象と疾病の因果関係がわかるだけで、そもそも、なぜそのような現象が起こったのかという原因論には踏み込めないでいます。そうなると、再発の余地がどうしても残ります。

 

そのため、後はひたすら定期健診。見つかったら、また、対処療法という事を繰り返します。それで、寿命まで持ったら、幸い。これが現代医学です。

 

個人的には病というのは、その時、その時の個人の状況によって、原因は変わるものだと思います。

 

しかし、最も多いのは、やはり、ストレスだと思いますし、究極は、対人関係に行きつく事がほとんどではないかと思います。

 

これはアドラーの考えに近いでしょう。

ただし、アドラーは私たちの悩みはすべて対人関係の問題であるとしているのですが、これは極端だと思います。死すら、親しい人との別れによる苦痛だというのですが、それは苦痛の一つの側面に過ぎないでしょう。

 

例えば、単純に身体のどこかの痛みという苦痛があるとします。これ、対人関係なんか、関係ありません。痛みそのものが苦痛なのですから。誰がどこで何をしてようと、痛いものは変わりません。

 

しかし、その痛みの原因となると、確かに対人関係が大きく関係している場合が非常に多いようです。

 

フロイトユングに並んで、3大心理学者のアドラー。彼は最も、臨床に近い思想を持っていると思います。

 

フロイトは性的抑圧感情を根本原因としましたが、素人でも全ての原因にしてしまうのには無理があるとわかるでしょう。

 

ユングは思想的には大変、面白いのですが、臨床では結局、カウンセリングというスタイルだし、まして、患者がユングの思想を学んでも、あまり、役に立たないと思います。「そうか、私はグレートマザーの元型から影響を受けて、今の症状を抱えているんだな」と思って、どうなるでしょうか。

 

ところが、アドラーはもっと、現実的な話です。この世に万能な治療法もなければ、万能な理論もありません。その前提ですが、アドラーを知っておいて損する事はないと思います。

 

心理学を知るという事は、自分を知る材料にする為と割り切った方が良いです。

心理学者は専門家ですが、絶対ではありません。でも、自分の気づかなかった側面を教えてくれるかもしれません。そんなつもりで、各心理学者の主張を覗いてみると良いかもしれません。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

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アドラー『人生の意味の心理学』 2016年2月 (100分 de 名著)

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