オープンソースな治療法 その28(経絡体操)
経絡体操というネーミングの体操は概ね、3種類あるようです。いずれも、経絡を整えるという目的は同じですが、具体的な方法は違っています。より、自分に合った方法を選んでください。
1.増永式経絡体操
増永静人先生といって、指圧で有名な先生が考案された体操です。指圧に経絡治療という概念を持ち込んだ最初の先生だと思います。それだけでなく、手足両方に経絡が存在するとして、全身24経絡(通常は12)を主張された先生でもあります。京都大学で心理学を学ばれた方でもあり、哲学的な指圧だとも聞きます。
なお、海外ではzen shiatuと呼ばれていて、経絡体操もzen strecchingと呼ばれているようです。youtubeで動画が見られます。
ただ、この体操は別名イメージ体操と呼ばれていて、ただ、動作をするだけでなく、経絡のイメージが大切なようです。
ほぼ、増永式です。増永先生の弟子である、遠藤先生による、もののようです。
2.平田内蔵吉式経絡体操
肥田式強健術にほれ込んだ、平田先生による、経絡体操です。平田先生は独自に治療法や理論を提唱した方ですが、他の方の治療法を賛美し、より、改良をするという事もされています。岡田式静座法も独自に改良されたものがあるそうです。
3.本山式経絡体操
本山先生は、ヨガで有名な先生なので、ヨガに近い感じのようです。残念ながら、私は詳細は知りません。経絡体操で検索をすれば、必ず出てくるので、一応、紹介しておきます。
ちなみにヨガのアーサナでも、ストレッチなどでもそうですが、パターン系の運動療法で注意すべき点があります。
それは完成されたポーズをとる事を目的にしないという事です。
私はヨガを20年やっていたという人を二人、診た事がありますが、部分的に関節のスジが緩みすぎていて、全身がアンバランスで色々な症状を訴えていました。
これは無理にポーズをとる事に熱心だったためです。
ポーズは結果的にそうなるだけで、目的ではありません。
ヨガでも、動作の途中経過で出てくる身体感覚を感じる事、ポーズを辞める途中での筋肉の緊張の開放感などを感じる事に焦点をあてます。感覚を大切にしないといけないのです。この辺りは困ったことに指導者がわかっていないのです。だから、指導者も実は不健康だったりする場合が多いのです。