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オープンソースな治療法 その17(上下運動)

正式には、手首足首の上下運動と言います。開発者は稲垣多美作先生です。ネットではそれなりに有名な稲垣療法の創始者です。私は直接、先生のご自宅に伺って、その療法の思想的な部分まで、お聞きしましたが、正直言って、一般の方にお勧め出来るのは、上下運動だけという感想でした(民間療法創始者にありがちな、強烈な治癒体験故の強い思い込みがあったように感じましたので)。上下運動の原理も自身の発見、発明だと言われていましたが、実はずっと以前に多田政一先生の「綜統医学」理論(後に今沢武人先生が継承、家庭医学協会という組織を設立)で提唱されていた事まんまでした。ただ、多田先生の方法よりも、より、実践的であったように思いますし、本人の着想自体は、植物から得たそうなので、多田理論を真似たわけではないようです。また、上下運動以外も、よさそうな部分はあるにはあるのですが、ちょっと、極端なので、少なくともココで紹介するのは少し、躊躇する気がしますので、細かい事はご自分で検索してみてください(食事療法や精神療法が加わります)。

 

そのやり方をご紹介します。

1.材料の用意

まず、丸太など、皮膚を傷つけないような、角張ったり、トゲの無い、打ち付けても壊れない程度の硬いもの、簡単に移動しないものを用意します。
(木製バッドの太い部分でも使えると思います)

2.足首を材料に打ち付け、ムチのようにしならせる。

姿勢は仰向けに寝ても上半身を起こしてもOKです。アキレス腱とふくらはぎのつなぎ目の部分(これは一番、足首がしなる位置にします)を材料の上に置き、膝を伸ばしたままの状態で片足を20~30センチほど上げて材料の上に落とします。その時、大切なのは、スピードを落とさない事です。

要するにムチを打ち付けた時のように、反動で、足首がブルルンとしなる事で、筋ポンプ作用を起こしたいからです。目安として右足を20回、次に左足を20回というように、片足ずつ、行います(両方、一気にすると、腹筋が辛いので)。
両足合計で数百回、数千回と、可能な限り、回数を増やしていきます。

回数と効果はある程度までは比例します。

 

3.注意点
皮膚や腱などを痛めないようにしてください。徐々に回数を増やしてください。また、骨粗鬆症と診断されている人はやらないでください。
 
原理はミルキングアクションと呼ばれる、筋ポンプによる、心臓の補助です。これは現代医学でも仮説としてですが、一部、認められている理論のようです(と、学生時代、講師の医師から聞いた)。要するに私達人間は、普段、立っている時は動脈を血液が流れていく時は重力と同じ方向で良いのですが、静脈(心臓に帰る血液)の時は重力に逆らって、戻る必要があります。そうなると、心臓の力だけでは不十分で、脹脛の筋ポンプ作用を使って、血液を絞りながら、送り返しているという説です。その証拠(?)に静脈の血管には弁がついていて、逆流を防ぐように出来ています。歩くのは健康に良いとか、足は第二の心臓だと言われている理由の一つだと言えるでしょう。

実際は脹脛だけでなく、腹筋なども使って、送り返しているようです(多田理論)。

 

なお、稲垣療法は西式健康法本部が一部(上下運動)を継承しているようなので、ご興味ある方は本を読んでみてください。なお、マンションなどで音が周囲に響いてしまう環境の方は事実上、出来ないと思いますから、その点が難点です。

 

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