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オープンソースな医療情報

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オープンソースな治療法 その15(内観療法)

今回は森田療法と並んで、数少ない日本発の精神療法である、内観療法です。

森田療法でもそうなのですが、原則として、やり方はオープンにされているので、オープンソースな治療法といって、差し支えないと思うのですが、はたして、素人が自力で、本などを読んだだけで、実行出来るのか?危険性はないのか?という意味では、少し、二の足を踏む療法だと思います。

 

内観療法は元々、浄土真宗の修行法を一般人向けに簡易化し、精神療法として、確立されたものです。僧侶の修行方法だった事もあって、原則は、泊まり込みで集中して、行いますが、毎日、短時間(15~30分)使って、ノートに書き込むという方法もあり、記述式内観と言われています。

 

やり方は、対象を決めて(通常は両親から始める)

1:して頂いた事,2:して返した事,3:ご迷惑を掛けた事

 

この3つの事を調べて行くだけです。

 

これは一種の認知療法だと言えると思います。私達は、恩恵は当然と思って、普段は意識せず、不満だけは、しっかり認識している場合が多い為、正確な認知を失っている場合が多いので、それを自力で、修正していく方法と言えます。

 

ただ、私が思うに、治療者の介入がどの程度、適切かで、場合によっては、歪んだ認知になる場合もありえると思います。

 

例えば、私が読んだ本(海外の人が患者)では、幼少時に父親に近親相姦され、父親を憎んでいる女性に内観療法を試みたところ、自力ではなかなか、思うような結果にならず、治療者が、「それでも、経済的な援助も受けているのです」とアドバイスする事で、許す気持ちが出て、穏やかな気持へと変わったとあるのですが、

 

これは、治療者が、無理やり型にはめた、不自然な感情の演出だと思えてなりません。これが本来の内観といえるのでしょうか?森田療法でも、そうですが、あるがままを受け入れられない人がいたとして、その受け入れられない気持を受け入れる事こそ、森田療法の真髄だと言えないでしょうか?

 

近親相姦をした父親を無理に許さないといけないなんて、私は思いません(そんなの、あまりに不自然でしょう。許せる気持ちになれば、許せば良いのですから。)。ただ、その気持をどう、扱うのか?自分なりに、考えてみる事が大切だと思うのです。

 

なお、こうでないといけないという、治療者の思いを、患者に当てはめてしまう危険性は心理療法だけに限った事ではなく、鍼灸などの物理療法などでも同じです。

 

内観も一人でも、理論上はできますが、認知の歪みを正すには、認知の歪みが無い(少ない)人からの適切な援助(介入)が無いと難しいかもしれません。

 

最初は、全国にある内観研究所か内観療法を実践している病院で、集中内観を行う事をお勧めします。検索してみてください。費用は1泊1万円前後のところが多いようです。

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