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タッピングの考察 その2

エナジータッピングをある患者さんに試したところ、著効が出ました。結果が上手くいった為、しばらく、気づかなかったのですが、胸の圧痛点の位置を左右、逆にしていました。エナジータッピングでは、左右両側にあるツボはどちらを使っても良いのが原則ですが、胸の圧痛点だけは、心臓に近い左側を使わないといけないルールです。もちろん、その患者さんも、心臓はちゃんと、左にあります(ごく、稀に右にある人もいる)。また、私の鍼灸師仲間が別の患者さんに試した時は、途中でEFTとゴッチャになってしまい、ツボも順番も滅茶苦茶だったそうですが、8年間近く、取れなかった腰痛がほとんど痛みが無いほどになったそうです。

 

やっぱり、タッピングのルールは創始者のストーリーが多分に含まれている

 

事がわかります。そして、多くのタッピング系の治療法で使うツボや手順は症状や病名で決まっています。これは西洋医学的な考えで、実際の臨床現場では、当てはまらないケースが多く、見かけられます(つまり、病名別ではなく、個人別で決まる)。

 

また、タッピング(トントンと指先で軽く、叩く)である必要性も実はなく、

 

指圧のように軽く押さえるだけ(日本の指圧は強い圧力の人が多いですが)

軽く揉む、擦る

周辺皮膚をズラす(さらに揺らす)

 

という操作でも、同様に効果が出たりします。さらに、タッピング系で使うツボの大半は上半身に集中していますが、下半身のツボを使っても、やはり、効果が見られる事もわかりました。実際、タッピング系の最終進化版と呼ばれている、スティーブリード博士が開発した、REMAP(こちらは英語ですが、簡易版が公開されています)では、全身のツボを使います。最も簡易な方法では、

 

合谷

足三里

印堂

耳のツボ

 

といった、他のタッピング系では見られないツボを使っています。REMAPは現時点で日本語の資料が全く、存在しないようなので、私も概要程度しか、わかっていないのですが、どうやら、

 

症状の原因となっている出来事に対して、心身の反応を細かく分析して、解消したい問題の焦点に正確に集中させる。

 

EMDR(眼球運動によって、症状を軽快・消失させる方法。主にPTSDに使われる)との併用。

 

ステートメント(EFTでいう、リマインダーに相当するものと思われます)の併用。

 

ツボは博士がTFTなどから離れて、再検討したもの。

 

という特徴があるようです。ご興味のある、英語に堪能な方はぜひ、お試しになってください。ただし、それも、創始者のストーリーは必ず、含まれているでしょう。

 

それでは、個人にピッタリ、合うツボや手順はどうしたら、見つかるのでしょうか?それはやはり、個人のカラダが求めるようにする事だと私は思います。その方法の一つが、心地よさを感じるようにする事です(つまり、操体)。

 

しかし、無数にある、経穴(奇穴を含めると千は超える)をイチイチ、試していられません。そこで、やはり、ここは真向法テストを活用します。

 

1.真向法で自分がやりにくいポーズから、最も萎縮した筋肉を特定します。例えば、前屈であれば、脚の裏側だったり、背中だったりすると思います。逆にやりやすいポーズの最も柔軟な筋肉である場合もあるハズですが、それは、萎縮筋で効果が無かった場合に試してみましょう。

 

2.次に、その筋肉の上を、掌でなぞっていきます(手の届かない箇所は誰かにやってもらうしか、ないです)。そうすれば、たいていの場合、気持ち良い箇所、気になる箇所(何らかの感覚が生じる箇所)が見つかります。そこが、自分に合うツボの候補となります。

 

3.そして、タッピング系の共通方法である、治したい症状に伴う感覚(痛みや、重だるさなどの不快感)を10段階で評価します(0全く感じない、9は最も辛く感じる)。

 

4.次にその感覚を思い描きながら、軽く、指先で叩いたり、揉んだり、さすったり、皮膚をずらしたりしてみます。心地よさがあれば、それが消えるまでやります(だから回数は固定しない)。

 

5.一度、深呼吸します(余韻を味わう)。それから、もう一度、不快感覚を調べます。数字が3以下になったら、とりあえず、終了にします。

 

6.そして、もう一度、真向法テストをしてみましょう。おそらく、最初よりもスムーズにポーズが取れるようになっているハズです。

 

これを1セットに何回か、繰り返します。なお、身体は刻々と変化していくのが普通なので、真向法でやりにくいポーズや萎縮した筋肉も心地よさが出る場所(ツボ)もどんどん、変化していきますから、毎回、調べなおしてください。ツボは固定しないのが普通です。また、真向法はあくまで、テストで使う為、真向法に限りません。経絡テストなどの方がより、正確に判断出来ると思います。ただ、専門的なので、一般の方は、真向法の方が良いかもしれません。

 

 

これも、心身一如な方法ですね。

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